本の中にある
宝物の一文
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それらはそれまでの人生において直面した仕事上の課題や困難、家族・仲間との交流を通して培われるものだろうが、私の場合はとくに読書から多くの力を得てきた。
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私たちは自分の時間の大部分を、最も重要だと本当に思っていることに費やしてはいないのだ。
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人を得たからこそ今日のニッカがあったといえよう。
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物理的な作業条件や報酬より、集団の雰囲気の中での人々の気持ちが大切だということがわかったのである
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最も辛いことを貫けるかどうか、それが自分に課した最大の課題だったのです。
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人間には4つのタイプしかいない。
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一九九〇年代にフォードで欠陥車事件が起きたとき、ビジネススクール出身の経営陣は、犠牲者に対する保障料と欠陥車を改造する費用のどちらが安いか天秤にかけたといいます。
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もともと「武士道」は外国人の目から見た日本の伝統精神と価値観に対する疑問に答える趣旨で書かれている。
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すべて良書を読むということは、著者である過去の世紀の一流の人びとと親しく語り合うようなもので、しかもその会話は、かれらの思想の最上のものだけを見せてくれる、入念な準備のなされたものだ。
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開拓使があらかじめ用意した校則は二二ヵ条にもわたっていたが、クラークは、こまごました規則で生徒たちをしばっては人間をつくることはできないとして、これを退け、「ビー・ジェントルマン(紳士たれ)」の一語で足りると言って、生徒自身の自覚と責任を求める方針をとった。
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西欧における市民革命が旧支配階層を粛正するような形で新たな体制を築き上げたのに比較して、明治維新は旧支配階層であった士族階級を無血のまま制度的に廃止しただけではなく、彼らを産業資本の担い手に変換させるという独創的な制度改革を実現している。
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マクドナルドの従業員がそれぞれの仕事のために教育を受けているのに、それよりはるかに複雑な仕事をする人たちが教育を受けないのはおかしい。
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人の行動を見て、その善いところ、悪いところを見分け、それを鏡に自らを戒めるように努めねば、立派なものにはなれないぞ。
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マニュアル通りにしか動けない自分たちに疑問を感じなくなっていた。
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量販店で少しでも値引きが大きい商品はないかと探している顧客よりも、新しいiPadが出た時に行列をして買っているお客の方が、嬉しそうに見える。
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環境からの「チャレンジ」に「レスポンス」できたものだけが進化できる。
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ローマはこれらの地方とそこに住む諸民族を、単にその「支配」の下においただけでなく、それを一つの交易圏にまとめ上げ、長い年月の間に、当初はローマ人が非ローマ人に対して樹立した「支配」であったものを、人種的・血液的にはローマ人ではない「すべての人びと」を、法的にローマ人として同化する政策へと高め、こんにち我われが「地中海世界」と呼ぶ一つの歴史的な「世界」をつくり出したのであった。
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JALでも稲盛は役員・社員の心を育てることに、膨大な時間を費やした。
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だいたいの本は、著者が地を這うような努力と投資をして、身につけたものを書いている。
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自らを高く持し、何者にも媚びず、頼らず、何者にも恐れず、独立自尊で歩んだ。
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そうした試行錯誤の繰り返しで、自分ならではのオリジナリティのある知識ができあがり、マネジメントの技も磨かれていくのだと思います。
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そしてわかったのは、会社はやはり最後は人だということだ。
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彼らは何度となく、見ず知らずの人を信頼しなくてはならない状況に置かれた。
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産声をあげたばかりの企業が信頼を集めるには、伝説的な人物を招くのが何よりの特効薬だ。
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安全と安心を追求するならば、人々はその前提条件として変化・冒険・困難さを正面から受け入れなければならない。
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いわば「合理性の破れ」にこそ事業の拡大をもたらす隠れた鍵がある。
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デザインを評価するモデル審査会では、おじいさん世代の役員にダメ出しされて、若いデザイナーは意気消沈といったありさまであった。
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ロケット開発にはさまざまな分野の専門家の参画が必要であって、管理者は「最大限の権限移譲」を追求しなければならない。
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たとえば中東の石油利権など、英国の在外資産のもっとも重要な部分を第二次大戦中、アメリカ企業が二束三文で買い叩いていった光景こそが、「バトル・オブ・ブリテン」から「ノルマンディー」へ至るあの期間の、「真の世界史」の光景であったといえるかもしれない。
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贅沢は人を毒し、ついにこれを精神的に殺すからであります。
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自分のこれまでの企業経験によれば「確実有利なる事業」すらも成功させることは容易ではなく、少しでも不安な事業は十中八、九は失敗する、調子のいいときは、確実な事業計画のみにとどまらず、勢いに乗じて不安の事業に対しても着手することが常である。
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経済学の九五%は複雑にされただけの常識であり、残りの五%にしても、その基本となる考えかたは平易な言葉で説明できる。
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そもそも飛び抜けた独創性を有する人材というのは、初めから発想なり考え方の枠組みが違う人が多いから、育成というプロセスからは生まれる可能性は少ない。
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多くの企業が利益をアナリスト予想に合わせるようにプレッシャーを受けている。
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スティーブがまもなくアップルを去ってしまい、戻ってきたときには、もうソニーに盛田氏がいなかった。
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人間たちがお互いに不正を加えたり受けたりし合って、その両方を経験してみると、一方を避け他方を得るだけの力のない連中は、不正を加えることも受けることもないようにお互いに契約を結んでおくのが、得策であると考えるようになる。
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支配者の地位につく者は、けっして支配権力を恋いこがれるような者であってはならないのだ。
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「存在」は最も一般的な、同時に最も空しい概念である、といわれています。
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好奇心はそれゆえまた、観察的な滞留という余暇を求めるのではなくて、つねに新しいものや出会うものの交替による、動揺と興奮を求めています。
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本来的な現在を、わたしたちは瞬間(瞬視)と名づけます。
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すべての人間は、生まれつき、知ることを欲する。
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そうある者が、しかしそれまで常にそうあったのではない者が、そう成るのである。
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自発性があるからこそ、私は自分自身を知性者と称するのである。
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絶対に必然的な存在者の概念は、もともと勝手に作られあとから一般に通用するようになったものである。
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心意の純粋は、しばしば事柄自身の善良さと逆比例する場合がある。
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私はあなたの視覚を、私の視覚によって、あなたの聴覚を私の聴覚によって、あなたの理性を私の理性によって、あなたの憤慨を私の憤慨によって、あなたの愛情を私の愛情によって、判断する。
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病気による衰弱と老齢による疲労のなかでは、地位によるむだでむなしい諸差別の諸快楽は消えうせる。
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自己に信頼を持たぬが故に、隣人に恩を売って、自己を飾ろうとする。
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現代の女性が男性化したのは、男らしい男がいないからだ。
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大名自身は外界の様子を全く知らずに育ち、政治の糸は、自分の才覚で役職を得た下っ端の役人どもの、目に見えない手であやつられた。
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私は、内政問題に関し諸大名の意見が互いに一致していないのだから、何らかの形で戦争が行なわれなければ問題は解決できるとは思われね、二、三十年も戦乱がつづいて、日本が著しく疲弊するとなると、諸外国はその機会に乗じていずれかの一派を援助して他派に対抗し、しまいに日本領土の一部をわが物とするに至るだろう、しかし外国と戦争するとなると京都が攻撃の的になるから、その結果はかえって国内の抗争を和解に導くことになる、かくして平和が到来し、はじめて諸外国は天皇と条約を結ぶことが可能になり、それによって大君の憲法上の立場も明確になるであろうと述べた。